ストレートな本質楽曲はいいですね。ということでめでたく本日2020年6月3日発売、富田美憂さんの2nd Single「翼と告白」のコード進行について解説していきます。
とその前に、この譜面を作るちょっと前に公開されたPVを見たときに、
ぼく「イントロで横転」「間奏がPresent Momentでも出てきたアレ」「DmM7が※※※(自主規制)」
歌詞やMV考察をするオタク「このシーンは~~で~~」「この表情は~~」
というように反応がまるで違って面白いから双方で記事を書こう、の流れになったので、ここに相手方の記事のリンクを貼っておきます。記事デザインの差にびっくりしました(小並感)(始めて半年くらい経つのに未だにデザインの弄り方がよく分かっていない)
1.導入
全体を通してKey=Amajです。ストリングスメインということもあり前作のPresent Momentを彷彿とさせますね。
2.イントロ
例によって0サビは通常のサビの後半部分なので後回し。ストリングスが入る箇所から行きましょう。
IVM7→V→IIIm7→VIm7→IIm7→IIIm7→IVmM7→V
サビからのメロディーは解決しつつ、コードは解決を保留したIVM7の王道進行から強進行して順次進行、そのIVの部分はサブドミナントマイナーかつマイナーメジャーセブンスの形になっていて睦月周平それだよそれ!!!ってなりますね。マイナーメジャーセブンスのコードはベースの上がaugトライアドの形になっているので妖艶な響きがして大変よろしいと思います。SDmが鳴っているときのメロディーとして、メロディーだけ聞くとSDでもSDmでも、更にはDでも通用するパターン(2や4、7など、6や♭6以外の音の場合)と、この曲のように♭6の音を前面に出しSDmを存分にアピールするパターンの2つがありますね。
ちなみにIIm7-5や♭VIではなく純粋にIV度のサブドミナントマイナーの4和音の場合、
・IVm6
1:14~ Am7→Cm6→Bm7→Em7 (IIm7→IVm6→IIIm7→VIm7,Key=Gmaj)
はじめてのかくめい! - DIALOGUE+ (作詞・作曲:田淵智也, 編曲:田中秀和)
このきょくほんとうにすき(マジで色んなコードやスケールの勉強になるのでおススメです)
・IVm7
0:37~ Gm7→F/A→B♭m7→... (IIm7→I/3→IVm7→..., Key=Fmaj)
Honey♡Come!! - 小倉唯 (作詞:大森祥子, 作曲:俊龍, 編曲:大久保薫)
探せばあるんでしょうけど脳内ライブラリの中に少なくて苦労しました
・IVmM7
0:43~ Em7→A7→GmM7 (IIm7→V7→IVmM7, Key=Dmaj)
Wonder Caravan! - 水瀬いのり (作詞・作曲・編曲:新田目翔)
最早サブドミナントマイナーの定番。始めてこの曲を耳コピした時はサブドミナントなんて言葉は知らなかったのでなんかキモい音(褒め言葉)だなと思って 終わった記憶があります。
IVm7に関してはキーから逸脱する音が♭6と♭3の2つあるので変化が一層強く伝わります。IVmM7は4の上がaugトライアドになっているために不思議な響きになります。それぞれの響き方の違い、楽しんでいただけましたか?
3.Aメロ
一転して静かに始まり、ボーカルの方へ意識が向きます。
IVM7(9)→= | V→VIm7→= | V→IVM7(9)→= | V→IIm7→N.C
4,5,6を行き来して偽終止はするもののIには行かないので、落ち着きなく浮遊感のある感じです。
IVM7(9)→= | V→VIm7→= | V→IVM7(9)→= | V→VIm7→= | V
2巡目はIIm7を使わずひたすら登って降りてを繰り返します。本当に解決する素振りを見せず、表情も比較的暗い感じもあり雲行きの怪しげな雰囲気ですね。
4.Bメロ
富田美憂さんの曲はこういう路線なんでしょうか。Bメロでモードを変えて遊ぶスタイルはなかなか面白いのでこれからもやってほしいところですね。
♭VIM7→Vm7→IVM7→V→♭VIM7→Vm7→I→ = → = → =
♭VIM7やVm7は同主短調からのコードですが、IV度に降りてくるとアイオニアンへ戻ります。IV→Vと進むと再び同主短調に入りますが、終盤の感じを見る限りサビ頭のIVM7へ向けたセカンダリドミナントのツーファイブのような動きをしているように感じますね。背景も明るいものに変わり、サビへ向かう高揚感を感じます。終わりの部分はコードこそIですが、メロが1や3ではなく5に軸足を置いているので、やはり解決感はありません。
5.サビ
IVM7→V→IIIm7→VIm7→IIm7→III7(V7/VI)→VIm7→Vm7 | I7(V7/IV)
王道進行から強進行してIIm7、V7/VIとVIm7を挟んでIVM7へ向かうセカンダリドミナントのツーファイブです。このツーファイブの部分が本当にかわいい(????)
IVM7→V→III7(V7/VI)→VIm7→IIm7 | I/3→IV→V
後半は王道進行部分の3度の箇所がドミナントセブンスの形になり、IIm7からIIIm7の代わりにI/3が使われるパターンの順次進行をして終わり、という流れになっています。
前半も後半もIII7の部分ではメロの4の音まで含めるとみんな大好き♭9のテンションがのる形となります。♭9って単独でルートと鳴らしても綺麗にハーモニーしないのに3,5,♭7を加えるとなんでこんなに綺麗にサウンドしちゃうんですかね。これがdim7の力ッッッッッ!(ではない)
6.Cメロ
♭VIIadd9,13→ = →VIm7→ = →♭VIM7 = →Vsus4→V
前半部分面白いですよね。Present MomentのBメロのもこんな感じでしたが、ベースラインが半音ずつ下がっていく進行です。♭VIIの箇所はSDmでもVIm7のセカンダリドミナントの裏コードという雰囲気もあまり感じないので不思議なところです。メロは1に落ち着いているので、ひとまずここは解決の保留ということにしておきましょう。
IIm7→I/3→IVadd9→I/3→IIm7→I/3→IVadd9→ = →V→ =
後半はちょっと登って降りて順次進行です。
7.間奏
IVadd9→V→IIIm7→VIm7→IIm7 | I/3→IVM7→V→ =
翼を降らせるギターソロは、王道進行からの順次進行です。
8.落ちサビ
IVM7→V→IIIm7→VIm7→IIm7(9)→III7(V7/VI)→VIm7→Vm7 | N.C.
骨は全く一緒なんですが、バックがピアノのみになって、IIm7のところでC#が9thのテンションとして加えられ、今までとは違ったサウンドになります。
9.アウトロ
アウトロといっても本当に最後の部分だけですが、IVmM7→VのあとIへ行かずに、IVM7(9)で解決の保留、という形で曲が終わっています。ただIVM7(9)って下から4,6,1,3,5なので一応Iのトライアドは含まれているんですよね()
ここまで書ききって思いましたがこの曲メロディーこそ主音に帰ってきますが、コードは一度も着地感のあるI度にならないんですね(決してシャレではない)。
今回は昨今の情勢をふまえて、 サイン会はオンラインということでしたが、ありがたいことに2ndシングルもブロマイドへサインも書いていただきました。初回320枚分はサイン会があるなんてことを知らずに終わっていて絶望していたので、2回目の200枚、3回目(何枚?)と追加の枠を用意してくださって本当に感謝しています。
1stのときには接近サイン会に当選しました。顔dチー牛なのでめっちゃドキドキしました(照)
昨日は富田美憂さん(@miyju_tomita)の「Present Moment」のサイン会に参加させていただきました。
— あめ (@FT_RAIN_BOW) 2019年12月1日
先週のANIMAX MUSIXでは17000人を前に堂々としたパフォーマンスをしておられとても素敵でした。
完成度の高いデビューシングルと表現力に今後がとても楽しみです。 pic.twitter.com/0X2f9QQXgr
コロフェスもアニサマも消えて横転する機会を失っていますが、ガチで聞きたいので早く色々収まってほしいです(本当にそれしか言っていない)
や、それにしてもぼくより年下の声優さんがデビューしてCD2枚目出して(本当なら)ライブやって...というのをカヴリールドロップアウトくらいの頃から見ていると俺は何をやっているんだ...という気持ちになりますね(
抱きしめてあげたいし抱きしめられたい(これ以上なんか言うとイェッ逮捕されそう)
今回は以上です