雨音工房

主に声優・アニメ楽曲のコード進行を解説していきます。たまにガジェットの話題をやるかもしれません

【雑記】"Arrange re-designed"に向き合う

※この記事は固有名詞を一切出すことなく書くことを目標にしており、また、執筆の前に考えを全くまとめずに書いているので、大変読みづらいです。

※この記事は特定の人物、団体の選択、行動に対する批判は含みませんが、文句は多いので不快に感じたら読み進めずにブラウザバックを推奨します。

 

BRCG-00091のリリースから1週間経ちました。表題のA♭098、いい曲ですね。

というのは置いておいて(めちゃめちゃいい曲なので聞いた方がいいよ)。

G187rev2とC138rev2が正式に音源化されてしまいました。

作曲と編曲の境界は非常に曖昧です、というか1曲ごとに違うのでどこまでが作曲でどこからが編曲だなんてそんなことは作曲段階のデモを聞くまで分かりません。間奏のフレーズは編曲者が作ったものだったと思ってたら実は作曲者が別の音色でデモ段階で入れてたとかよくあります。この辺安易な判断で騒ぐと全く的外れなことが多々あるので気をつけたいところです。

まずG187rev2について。

正直いうと3月のライブで初披露(?)されたときに「G187をやってる」という事実にめちゃくちゃ感動してしまったし単純に感謝しか溢れませんでした。

G187とG187rev2はバックオケの音色がそこそこ違うのはもちろん、2Aのキメの位置とコード、Dメロの挿入や3Bの"落ち"感など相違点は多々ありますが、20190624のライブは同期絞りがちだとかライブ中は酔ってる(酒にという意味ではない)のもあってというのもあって音色の細かい変化に自分は気づきにくいです。

某日以降原盤の演奏取りやめが懸念され、実際にツアー6公演中5公演は演奏されなかったことから半ば今後を諦めていました。G187のおかげでコードに詳しくなれたしポップスの音楽理論にちゃんと触れようと思ったし相対音感も鍛えられたし、何よりG187があったからこそ20190624にハマれたので消え去ってしまうのは絶望でしかありませんでした。

それが3月の横浜公演は違いました。最後の最後にデビュー時の制服衣装で登場してEn4でrev2となって帰ってきました。姿形は少し違いますが再び大好きな曲が演奏されていることに関してただただありがとうという気持ちでした。

そこから4月の対バンイベント、6月のバンド入りワンマンライブと自分の参加したイベントはもちろん、対外のフェスでも結構な確率で披露されたそうですが、3月から曲に対する気持ちは段々と下がっていってしまっていました。

ひとつは音色が肌に合わない箇所があること。これは音源を聞いているときに高い確率で発生するので前述の通りライブにおいてはあまり問題になりません。頭の中でドッドードシラファーファソッラーとか歌っておけば幸せになれます。そして2A、これは入りの4小節は単純なコード、その後の2小節で複雑なコードと3連符の攻撃というコントラストが映える箇所だと思っていたので単純な部分を複雑にされて解釈違いを起こしていましたが、ライブ映像のBlu-rayリッピングして音源を抜き出し、コードやドラムパターンを暗記しプレイヤーの振りコピに徹するいつものパワープレイをして乗り切りました(説明になっていない)。

大きな問題なのがDメロの挿入と3Bの"落ち"化です。どちらも曲のスピード感にブレーキがかかってしまう印象で時の経過とともに違和感が増大していきました。

Dメロはグループの思想を叫ぶような箇所ですが、これは音楽で表現してほしい事項です。ライブでMCをせず、曲目とそれを並べたセットリストで以ってテーマをちゃんと伝えられる人たちを知っているからこそあまり好きになれない部分です。

3Bは原盤ではギターソロ明けに来る箇所でドラムもベースも消えずに走り抜け、少し静かになるのは3Cの一部のみ。rev2では音の大小が頻繁に変化するようになってしまっていてイマイチ疾走感に欠ける印象になってしまっています。

それでも全体として好きなフレーズの形は保たれている(イントロだったりブレイクで入るものだったり)し、何よりG187の魅力は圧倒的にいいメロディと、いつやってもその通りだなと思えるグループの思想を全面に出した詞だということはよく分かっているので、好きの気持ちを見つけ出してやっていきたいと思います。

 

次にC138rev2。

これの初披露は8月のイベント(予定と思想が合わず不参加)で、イントロ部分のみグループのXにて公開され、盛大な解釈違いを起こして発狂してしまいました。

「応援歌」というのにふさわしいブラスセクションだったりシンセが追加されたり、ジャズだなんだいろんなジャンルからモチーフを引っ張ってきていてオシャレ、オシャレだと思います。コード進行に変化もないしDメロの挿入もない。今まで通りのドラマーの振りコピをしていても違和感ないでしょう。

ところでアニメタイアップとしても重要な要素と推察されたゲーム要素はどこに行ってしまったんですか?

C138のイントロのフレーズはaug7の階段部分を除いて、音色こそ違えどほぼ作曲者が考案したものであることが2021年1月の時点で確認されています。メロディと詞以外の部分をいじるのが編曲者の仕事ですからこれは自由です。自由ですが、タイアップ先を汲み取って作られたものを変えてしまって良かったんでしょうか。

これを原盤が出た時のMVに重ねられるかといったらとてもそうは思えません。G187rev2はカットを少し弄るとかすれば違和感ないでしょうがこれは無理がありましょう。

文句が多めになってしまったのは初披露に立ち会っていないとか、「新規向け」と「アニタイ発表」の2つの文脈がうまく重ならなかったこととか、原盤がG187ほど自分への影響が少なかったとか色んな要素が推測されます。

とはいえ先日のライブでバンド入りで披露されたものを浴びた感想としては結局そんなに違和感なかったなで済みました。イントロの状態を前もって知っていたのに加えて、同期が控えめなこと、バンドの音がデカいこと、コードや尺が変わっていないのもありますし、やはりどう足掻いてもいいメロディといい詞に支えられてる部分も大きいです。

 

好きな曲がオリジナルから違う形になることで感じることは人それぞれだと思います。満足な豚を選んだ人も不満足なソクラテスを選んだ人たちもどっちも尊重されるべきでしょうが、変わったことを悔いたりボロクソに言っても事実はどう頑張ってもひっくり返らないのでこういったことをするのは精神衛生上悪いです。

そもそもre-designを引き受けたお二方は圧倒的に偉いのです。2代目というのは必ず初代と比較されてナンジャカンジャと言われます。アメリカの超大手IT企業のCEOとか、それこそこのグループのレーベルプロデューサーであるとか。初代ほどのインパクトがないだとか面白くないだとか言われるのを承知で引き受けているんだから感謝しましょう。プロジェクトを続けてくれて、まだまだできるようにやってくれてありがとうと声を大にして言いましょう。

 

ていうか再編曲が嫌なら自分たちで原盤に近いものを演奏すればいいんですよね。カバー演奏は許諾をきちんととればできますし、原盤編曲者の関わった曲のコード譜なんて絶対に存在するんだからできないなんてことはありません。できないとか言う前に本当にやろうとしたんですか?という事象はよくあります。これはマウントとかではなく、好きなものには時間と労力をちゃんとかけましょうという話です。音楽に必要なのはないものねだりではなく、ないものを作る脳筋力だと最近ガチで思います。

 

ということで。1月7日のライブ、1月24日にリリースされる10thシングルと、まだまだ続くワクワクが存在していることに感謝してこの記事を終わりたいと思います。数々の受難を乗り越えて迎える5周年イヤーが楽しみだね。