雨音工房

主に声優・アニメ楽曲のコード進行を解説していきます。たまにガジェットの話題をやるかもしれません

【雑記】DIALOGUE+にハマったきっかけ

TLでDIALOGUE+にハマったきっかけとかいうのが流行ってたので書いてみようと思います。

 

DIALOGUE+の存在を初めて知ったのは2019年の秋ごろ、ちょうどCDデビュー間近のときです。それまでは某KACのアーティストだったりソニーの社内レーベルのアーティストユニットだったりの現場に足を運んでいました。当時は作家さんやプレイヤーさんに今ほどの興味はない一方で、楽曲の分析だったり仲間を集めての演奏だったりは昔から継続していて、今に続いています。

 

2019年の6月に結成発表とのことでしたが、わたくしはゲームやアニメにはそれほど関心がなく、またその時期は奇しくも当時最も真剣に推していたアーティストのツアーの時期ということもあり、そのような情報はまったく入ってこず、話題にする人もおらず、という感じで初夏に爆誕した革命の息吹に全く気づくことはありませんでした。

オタクというのはカスな生き物なので、某ピアノ演奏配信者を見るという行為は通りがちだと思います。その彼が田中秀和さんを話題にしている動画にちょうど19年の夏頃にたどり着き、初めて作家さんに注目して曲を聞くということを知りました。田中秀和さんはみなさんご存知の通りコードを暴れさせることはもちろんですが、その上で展開されるメロディが全く崩壊せずとてもキャッチーで、浴びるだけで大きな満足感と感動を得られる曲を作っていらっしゃる偉大な方です。その魅力にまんまとハマってしまい、田中秀和さんの曲を履修する日々が始まりました。Wake Up, Girls!アイカツ灼熱の卓球娘、デレマス...、確実にアニソンシーンの音楽なんですが、それまでに聞いてきたものとは違う味を持った曲たちでした。

そうなった状態で、あるときTLのオタクが「はじめてのかくめい!という曲がやばい」と言っているのを目にします。普段はこういうダイマ(?)を受けて飛び込むということはあまりしないんですが、運命に導かれたのかYouTubeで「はじめてのかくめい!」と検索します。字面からはメイドカフェ感あるきゅるんきゅるんなアニメソングなのかなあという印象を受けました。意を決して再生します。人によると思いますが、わたくしは初めて曲を聞くときは調の確定とコード解析を真っ先に行うタイプです。

「れぼるじゃーん れぼるじゃーん れぼるじゃーん れぼるじゃーん」、Gですね。Gmajの曲は好きですよ。

「そんじゃ手始め(Am7)に 革命(G/B)しま(Cmaj7)しょ、ご準(E♭aug/F)備(G)」

????????????????????

「He(C♯m7-5)llo(F♯7(♭13)), nice to(E♭aug/F) meet you(E7(♭13)), yeah!(Am7〜」

??????!??????!?????????!!!!?!?!????????!!!!!!!!!!!!!!!!????!!???!!!??!!!???!?!?!???!???!??!? 

はい、完敗です。当時の能力では到底理解できるコード進行ではありませんでした。クレジットを確認します。

作詞・作曲:田淵智也 (UNISON SQUARE GARDEN)

編曲:田中秀和 (MONACA)

はいはいはいはい。完全に理解しました(わかってない)。

その時は田淵智也さんのことも存じ上げていなかったので、田淵さんについても掘り下げる日々が始まります。ロックバンドのUNISON SQUARE GARDEN、THE KEBABSをはじめ、楽曲提供先のLiSA、内田真礼、Tokyo 7th Sisters、Q-MHzでの活動...。本当にキリがないですが、紡ぎ出すメロディの圧倒的なパワーと、それにマッチした詞の気持ちよさは本当にクセになるものです。

そんなこんなでデビュー曲にまんまとやられて、この激ヤバ楽曲を歌うユニットに注目せざるを得ない、そして必ずやこの曲を現場で浴びてやるぞ、と思うようになりました。

この時点ではまだ沼とはいえど膝までが浸かった状態で、時系列的にはその後の某KACアーティストのFCイベントやソニーの社内レーベルのアーティストユニットのイベント、ライブに行く、という気持ちも同等に強かったのを覚えています。

また、映像というか視覚情報に対してとても気が散りやすい性質なのもあり(なんかの病気だと思いますが)、DIALOGUE+BOXをこの時点で見返すことはありませんでした。

さて年は明けて2020年(2019年の説明がなげえよ)、どうやらソニーの青い人のライブとDIALOGUE+のアニソンカバーライブの日程が被っているようです。わたくしは青い人の方を選択しました。このレーベルがこの面々に対して生バンドでライブをやることもうないだろうと思ったのと、単純に18年はピンク、19年は黄色、というように行ってきたのもあり、今年は青じゃろ!という気持ちもあったからです。青い人のライブはそれはそれで楽しかったし、世界が変容する前の大騒ぎできる最後のイベントでもありました。

3月のDIALOGUE+BOXでアルバムの楽曲(音源)が解禁になる、ということだったので、初めてDIALOGUE+BOXを見ました。キャストの方々が喋っているのを見たのもこれが初めてでした。どうやらアルバムは全曲作曲田淵智也さん。おかしいですね。このときから、「あ、このグループ一過性のものじゃなくて"マジ"なんだな」と思うようになりました。5月にはDIALOGUE+JAM Vol.2、6月にはワンマンライブと、当時最も真剣なアーティストのツアー1公演と被っていたものの、DIALOGUE+の現場に足を運びたいという気持ちの方が強くなっていました。

例の病が蔓延して以降、行こうと思っていたライブは20公演以上が消え去りました。これは調子が狂うし大メンブレです。追っかけていたアーティストのライブは全てが無期限延期もしくは中止。チケ代やら交通費やらが浮きまくったのでMacBook Proが買えてしまったのが懐かしいですね。供給が全て絶たれて絶望しているなか、なんとDIALOGUE+は地上波で1時間のラジオを開始、新曲「あたりまえだから」をリリース、DIALOGUE+BOXの継続、そしてライブをそのまま中止するのではなく無観客配信に切り替え。これは大変ありがたいものでした。

ライブに付随して裏方の打ち上げ・Zoom配信なるものも始まりました。これは業界内ではまず見られなかった新鮮な試みで、ライナーノーツであったり、今後の展望、そもそもイベントや活動をどういう意思で行なっているのか、という重要な部分を聞くことができるとても有意義なものだと感じています。イベントの趣旨に関しては「正しい楽しみ方」(楽しみ方に正しいも間違っているもありませんが、例えば楽しみ方が分からないという場合において最適解になりうるものを指してこういう言い方をとっています)を知ることができればそのイベントのもっとも美味しい部分を確実に吸えるわけですから、これ以上幸せなことはありません。

Zoomで田淵さんが、「曲がいいとか誰がかわいいとかではなく、とにかく歌も踊りも全てがんばって成長しているところを見てほしい」とおっしゃっていました。わたくしは完全に曲から入ったタイプで曲に対する思い入れが異常に強く、最初はその真意が理解しきれない部分もありました。だって曲だけ聴いていれば幸せになれるじゃん、と。でもそうではなかったんですね。頑張っているところも合わせて追っていくことで、もっと幸せになれるよ、と、そういう意味だったのかなと今では思います。

実際にリアルイベントが開催できるようになって、DIALOGUE+JAM Vol.2では各々のパフォーマンスがぼくたちのかくめい!オンラインより明らかに向上しているのを見てめちゃくちゃ感動しました。

DIALOGUE+はある種高校の部活のようなものだと思っている節があります。それはクオリティや青臭さが、ということではなく、チームで力を合わせてものすごい熱量で目標を達成していく。当然ながら苦労はあるが、最後は笑顔でそれを乗り越えていく。小さな目標を積み重ねた先に大きな目標がきっとあり、それはとても輝かしいものでしょう。

以前追いかけていたアーティストとDIALOGUE+の違いはこの圧倒的な熱量を隠すことなく全面に押し出しているところだと個人的に思っています。もちろんみなさん普段から弛まぬ努力を重ねていらっしゃることは間違いないでしょうが、こんなにも「わたしたち頑張ってます!」と言っているのを目撃したのは初めてです。そしてちゃんと成長している。そら応援したくなりますわ。

 

という気持ち至るまでが、DIALOGUE+にハマって、真剣に追いかけていこうと思った理由です。

だれそれがかわいいとか歌がめちゃくちゃ上手いとかダンスが光っているとか、刹那的に思う瞬間は何度もありますが、こういう語りにおいてはあまり関係ないのが変な話ですね。

キモい話をしても長くなるだけなので、この辺りにしておこうと思います。